
凸版印刷株式会社は、『トッパン』と言われる日本の印刷会社である。印刷業界では大日本印刷と共に業界を引っ張る存在であり、世界最大規模の総合印刷会社である。近年ではインターネットコンテンツ事業も行っている。
大日本印刷株式会社の就職・転職評判については、これまでも以下の記事でご紹介してきたが、今回は凸版印刷株式会社の生産設備の仕事を行うBさんに、就職評判、勤務環境についてお伺いすることができた。
▼大日本印刷株式会社の営業職、課長級Aさんの就職評判▼
▼大日本印刷株式会社の技術職、係長のDさんの就職評判▼
仕事内容:生産設備のライン新規構築及び多品種対応への設備改造
「生産設備のライン新規構築及び多品種対応への設備改造が主な仕事です。我々の仕事相手は社内の工場であり、生産の不具合や効率改善、新品種に対応するために設備的な視点で観察し、設計から施工まで行います。立ち位置は生産技術に近いですが、あくまで設備的な視点で改善等の費用対効果を算出し、設備導入や改善を行うべきかどうかを判断します。社内的には生産品や事業部に関わらず、改善があればどこでも出向く便利屋と言うような役割でしょうか。」
入社時の志望動機:消費者に近く仕事とのかかわりを持てる
「志望動機は、やはり一般で使用されている製品を生産していて、消費者に近く、消費者と自分の仕事とのかかわりを強く持てるからです。それに加え会社の規模が大きく、印刷のみならずエレクトロニクスや生活系の製品など多くの事業部が存在し、様々な仕事とかかわりあえる可能性があるということも大きかったです。実際に事業部を超えての異動もあり、自分自身の知見を広く持つことが出来ることも魅力の一つでした。会社の名前は、当時はあまり有名ではないと思っていたのですが(笑)」
仕事評判:製品の安定供給が社会を支えていると実感
「仕事のやりがいは、一般的に使用されている、世界的に有名な企業の製品の一部を安定供給し、社会に貢献しているという点ですね。逆に言うと、我々の生産している製品の工場が止まってしまえば、社会への影響が大きく、油断が許されないところは大変になります。工場がトラブルで止まってしまえば、我々が徹夜してでも復旧するのは当たり前で、責任感がないとなかなか辛い仕事かと思います。また新しい製品や仕様の変更があれば、それに合わせて設備の再構築など結構振り回されるときもありますね。」
残業時間:原則は三六協定を遵守
「所属している部によって違いはありますが、基本的には月45時間以内です。社内的にはコンプライアンスに則り、三六協定を遵守しています。ただし大きなプロジェクトや突発的な問題や何かが発生した場合は残業が月60時間以上になることもあります。」
年収:新卒5年目正社員の年収
「わたしは最終学歴は大学学部卒で、新卒5年目の正社員です。年収は約400万円です。この会社は残業時間がいくらになろうとも、残業代は全て出ます。ただ、周り(その他一部上場企業)の方の話を聞いていると、基本給およびボーナスは少ないと感じます。特にボーナスについてはベア等で上がることもなければ下がることもないみたいです。労使関係を良好に保っているということであるようです。」
評価制度:限られた優秀人材以外は年功序列?
「基本的には年功序列です。一応成果に応じた評価(ボーナスへの反映やインセンティブ)はあるものの、本当に限られたごく一部の優秀な人材にしか機会は与えられないと思います。課員は夏、冬のボーナス査定評価、および年2回の定期査定と自分が今後どのような人材になりたいか、職種を変えたいかなどの希望を出すアンケートのようなものがありますが、あくまで参考程度で希望通りになるようなものではありません。新卒と中途での差はあまりないと思いますが、どちらかと言えば中途で採用された方のほうが優秀な人が多いため、幾分ステップアップが早いように感じます。またどこの会社もそうだとは思いますが、どういった形でも自分の上司もしくはそのうえの本部長、役員クラスまで自分の名前を知ってもらって活躍しなければ、係長、課長どまりになってしまいます。」
女性の待遇:育休は取得出来るが昇進は男性より難しい
「女性で育休、産休を取っている人は多く見かけます。そのような休暇は取りやすい風土があると思います。ただ女性管理職はまだまだ非常に少なく、私の周りには1人だけです。女性の昇進は無いことはないと思いますが、やはりずば抜けた能力が無いと少し厳しい感じはありますね。」
社内恋愛:正社員も派遣社員も境目はない
「社内恋愛は禁止ではありません。同じ部で結婚した人もいらっしゃいます。正社員でも派遣社員でもそこに境界は無いように思えますし、例えば飲み会などでも同じように誘ってくれるなど、境目のない風土があると思います。他社との交流は営業部でない限りかなり少ないです。営業部所属であれば、本当に多くの多種多様な会社と取引をしていて、1人で何十社と受け持つこともあるので必然的に出会いは多くなると思います。」
仕事はおすすめ?:最新技術とまったりした風土を求める方に
「社内で生産している製品の多くは最新技術を使っていることもあり、その技術情報が入ってくるのは技術屋として非常にメリットが大きいと思います。社風としては少々まったりしている部分があるので、数字を追い求めてバリバリやりたい人は少し物足りないかもしれません。また年収やお金を欲している方はおそらくやめたほうが良いと思います。残業代(毎月30~40時間程度)を含めても同世代、同職種と比べて年収は少ないと思います。ボーナスが少ないのが要因だと思いますが。」